うっちーの時々かめらまん

たまにしか写真を撮らない「時々かめらまん」。日本とブラジルで時々撮った写真をUPします。ご笑覧いただけると幸いです。

ミドルコンタックス3兄弟(2)ST


ミドルクラスのコンタックス、トップバッターは1992年発売のコンタックスST。RTS IIIをダウングレードしてはいるものの、高級ブランドコンタックスらしい高級感溢れる機種である。




まずボディはオール金属製。上下カバーは真ちゅう製であり、全盛期のM型ライカなどと同様である。手触り感がさすが真ちゅう製、と言いたいところだが、まあ、プラスチックボディでも表面塗装などで工夫すれば結構高級感が出るので、それほど大騒ぎしなくても、という気はする。しかしながら、この時期、オートフォーカスの機能追求に一服感がある一方で昔の金属製カメラへのノスタルジーが話題になっていて、時流に乗ったSTは結構なインパクトでもって市場に受け入れられたようである。スタイリングも中央のペンタハウスがノッポな一方で両サイドの高さが抑制されているフォルムはキヤノンNew F-1に通じるカタチのよさである。





基本的にはRTSIIIをベースにその後のボディにも通じるコンタックスならではの操作系が満載・・。

・左側シャッターダイヤル
・シャッターダイヤル同軸露出モード切替レバー
・視度調節内蔵
・アイピースシャッター内蔵
・1/3EVステップ、ロックなし右側露出補正ダイヤル
・ABC露出
・シャッターボタン同軸電源スイッチ
・AEロック兼用電源スイッチ

といったあたりであり、RTSIIIからAriaまで、近代コンタックス共通の操作系となっている部分である。



しかしながら、STはその近代コンタックスモデルの初期だけに、いくつか有名なST独自の点がある。

バックライト液晶:
フィルムカウンターなどの液晶や、シャッタースピードダイヤル廻りが、暗いところでの視認性確保の観点から、ボタンを押すと照明で浮かび上がるようになっている。あまり役に立たないとなったのか、後のモデルでは採用されていない。

セラミック圧板:
京セラお得意のセラミックス技術を活用し、RTSIIIのようなフィルム吸引機構はないものの平坦度にすぐれたフィルム圧板を採用している。後のモデルに採用されていないところをみると、コストがかかり過ぎたのか、あるいは、「京セラ独自の」というアピールをしなくても売れるようになったからだろうか。

AEロックがスポット測光のみ:
メイン電源スイッチに測光方式の切替だけでなくAEロック機能も付与した結果、スポット測光のときのみAEロックが使える。AEロックをするような状況では、スポット測光によって特定の部位の露出を図ってそれを全体の露出に採用する場合だろうから、という極めてまっとうな想定に基づく機能の割り切りであったが、通常の中央重点測光の結果もロックする価値が出てきて、後のモデルでは測光方式に依存せずに露出結果をロックするカタチに進化した。

カスタムファンクションなし:
ユーザーの好みによって設定を変えるカスタムファンクション機能の搭載は後のRXから。したがって、巻き戻しは自動スタートではなく巻き戻しスイッチによるスタートのみであり、巻き戻し後も巻き残りを残さない、いわゆるベロなしのモードのみである。

撮影モード切替:
連写、単写などの撮影モード切替はRXはダイヤルだがSTではボタン切替(Ariaと同じ)。ダイヤルやレバーのみによる操作系の方が使いやすいが、使用頻度の低い操作はボタン切替、と割り切っていたようだ。後にボタンはミニマム化されていく。



一方、使ってみてあらためて認識した、あまり知られていないST独自の点もいくつかある。

オートパワーオフ液晶:
RTSIIIもSTの後続機種も、みな電源オフでも液晶のフィルムカウンターは読めるのだが、STは完全に表示オフになってしまい、フィルムカウンターが読めなくなる。自分の場合、撮影が一区切りつく都度、何枚目から何枚目まではレンズと露出は○○だった、と手帳に記録しており、その際、電源オフになっていることが多いのはやや不便である。

ファインダー内の赤LED表示:
RTSIII以降のファインダー内表示はみな液晶だと思っていたが、STは赤いLEDであり、RTSIIのようである。消費電力は心配になるが、高級感溢れる表示で好ましい。



史上最高価格のRTSIIIで度肝を抜かれた2年後、それでも高価なSTが当時はとてもリーズナブルで魅力的に見えたのはワタシだけではあるまい。初期のRTSなどに通じる高級感をアマチュアでも何とか手に入れられる存在として、STはエポックメイキングな存在であった。手にとってみて、細かい操作系の違いはあるものの、ずっしりとした金属ボディの安定感とフォルムの美しさは、所有する喜びも得られるモノであり、愛用者が多いのもうなずける。



(つづく)



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テーマ:★カメラ&レンズ・機材 - ジャンル:写真

  1. 2009/09/19(土) 20:00:00|
  2. カメラの話(Y/Cマウント)
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
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コメント

ST使ってましたが

Nマウント移行の際に手放してしまい今に至っております
ちぃ~とニギヤカだがなかなかエエカメラだと思いますが私の感じた欠点は感度変更の際にボタンが小さく押しにくい事位ですかね~
しかし、RTSⅢと比べるから割安に思えるが、
当時の定価を考えるともうちょっと、どないかならんかと感じましたよ
  1. 2009/09/19(土) 08:53:52 |
  2. URL |
  3. GG-1 #-
  4. [ 編集]

ボタンとダイヤル

GG-1さん
コメントありがとうございます。
たしかにこのボタンは小さくて押しにくいですね。
したがって、ボタンよりもダイヤルの方が使いやすい
というのは正しいのですが、コンタックスの場合は、
ボタンが小さすぎたというのも一因ではなかったかと・・。
  1. 2009/09/21(月) 23:19:30 |
  2. URL |
  3. うっちー #oBF86JTA
  4. [ 編集]

こんにちは~
古いスレで申し分けないですが、プラナー50mmを50mmとして使いたい為に、RTSまでお金ないしSTの中古をオークションでプチット押してしまった。
また、届いてないが何十年ぶりのフイルム一眼です。
ジャンクで遊ぶ還暦前の親父
http://kazhiko888.blog58.fc2.com/
でも、遊んでます!うまいこと撮れるか心配です。
  1. 2010/06/06(日) 23:08:41 |
  2. URL |
  3. 20t03 #VmAYO1.2
  4. [ 編集]

ようこそ!

20t03さん
はじめまして!コメントありがとうございます。
STゲット、おめでとうございます。STは使いやすく高級感もあって、
いいボディだと思います。RTSよりも新しい分、機能も豊富なので
(1/4000、スポット測光など)、必ずやご満足いただけるかと・・(笑)。
  1. 2010/06/08(火) 12:36:40 |
  2. URL |
  3. うっちー #oBF86JTA
  4. [ 編集]

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